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白銀 桜

Author:白銀 桜
万華鏡、うつくしいかたちをみるもの。
映るものを、言葉に変えて。

日常、PSO2/PSUでのRP、創作など。

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ファンタジースキーさんに100のお題…002.囚われた娘
「……わが名の下に、盟約を結ぶ」
 言葉の重みを、痛いほどに感じる。



 身体どころか魂までも、ずっしりとした鎖が縛り上げているような感覚は、今でも慣れない。
 この身体の中に、今までどれほどの“盟約”を縛り付けただろう。それがどれほどの苦痛を生もうとも、決めたことを覆すつもりはなかった。
 残されている選択肢は、身の内に出来る限りの……否、身分不相応でもいい、とにかく力を蓄えることだけだった。
 あたしには、時間がなかった。

 小さな頃に、見知らぬ婆さまに手を引かれ、魔法陣の前に立った時から、もう、全ては始まっていたんだろう。
 何も知らないあたしは、水を吸い込む砂のように、何もかもを吸収していった。知識に貪欲だとか、それ以前の話だっただろうと、今なら思う。あたしは恐ろしいほどの速さで、与えられる力全てを飲み込んでいった。
 それに対して怖れや迷いは一切なかった。
 自分でも不思議でならない。人にない力に驕っていたわけでもなく、ただひたすら自分の身の内にそれらを積み重ねることだけを考えていたように思う。
 ……あたしは何かに憑かれでもしたんだろうか。

「……この子が……」
「えぇ、そうでございますよ。さ、早く御烙印を」
「??ごめんなさいね……」
 綺麗にやさしく響くその人の声は、ひどく懐かしく、そして……何故か、ひどく重い枷のようだった。

 ふうっと、目が覚めた。??今の夢の声には、聞き覚えがあった……けれど。何の記憶だったんだろう……?
「おい、大丈夫か?」
 さらさらの、黒髪。よく知った瑠璃色の眸が、あたしを見つめていた。
「……寝てた、ね?」
「魘されてたな。大丈夫か?」
「ん……大丈夫。もう公務の時間でしょ、ごめん、遅れちゃうね」
「あぁ、気にするなよ。走ればいいだけだ」
「あのねぇ……」
 苦笑して立ち上がる。
 いつの間にか、背はずっと高くなった幼馴染。この男を守るためになら、あたしは……
「ほら、行くぞ」
「はーい」
 あたしを失うことすら、厭わない。

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2004.11.28(Sun) | ファンタジースキーさんに100のお題 | cm(0) |

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