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白銀 桜

Author:白銀 桜
万華鏡、うつくしいかたちをみるもの。
映るものを、言葉に変えて。

日常、PSO2/PSUでのRP、創作など。

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ファンタジースキーさんに100のお題…001.砂の城
 さらさら、さらら。
 指の間を、音にならない微かな響きが滑り落ちていく。耳をくすぐるその響きは、とても寂しい。
 さらさら、さらら。



 さらさら、さらら。
 指の間を落ちる砂が、少しずつ少しずつ高くなっていく。高く高く、脆く積み重なって、少しずつ少しずつ、形を成していく。
 さらさら、さらら。
 これは、お姫様が住むお城。真っ白なドレスを着て、さらさらの髪をして、ふわふわのお花に囲まれた、倖せなお姫様が住んでいる。いつも笑顔で、空を見上げては、星を眺めては歌っている。
 キレイなキレイなお姫様。
 倖せなことしか知らない、お姫様。
 ……憧れのお姫様。

 何度積み重ねても、崩れてしまう砂のお城。儚い脆い、砂のお城。
 いくらでも作れるけれど、ひとつとして同じものはなくて。
幾度作っても、必ずさらさらと崩れ落ちてしまって。手の中に残るのは、淋しい欠片だけ。
「姫様、もう陽も落ちました……お戻りくださいませ」
「……判りました」
 衣擦れの音を立てて、立ち上がる。凛と前を見据え、脆さの欠片を自分の奥底にしまいこむ。白金の長い髪が、風を孕んでふわりと広がった。
「こちらへ……」
 表面だけの丁寧さに誘われ、大理石の宮殿へ向かう道程で、妾は静かに唇を噛んだ。

 脆い儚い砂のお城に住まうのと、今のこの囚われのわが身……どちらが良いというのだろう?

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2004.11.28(Sun) | ファンタジースキーさんに100のお題 | cm(0) |

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